2007/07/17

お引取り願いたい人びと

さて、直近のエントリを書いたのが去年の12月21日。

それから6日後出産。

生まれた子ども(女子)はすでに6カ月…。

その間いろいろ考えたことも多かったんだけど、文章にまとめる時間もとれず。

子育てブログ書いてる人はたくさんいるが、それらの人たちを尊敬した。自分は時間の使い方がヘタすぎて、ぜんぜんできんかった…

さてこの半年、だいぶ子連れで散歩などもしたが、子連れだとやたらと道端で人に声をかけられる。妊婦の頃もけっこう声をかけられたが、その比ではない。そして声をかけてくるのはたいがい同じ赤ん坊づれか、そうでなければじいさん、ばあさん(に見える)人たちである。

「アラかわいいわねえ~。何カ月??」

「はい6カ月です」

まあここまではほぼ全員同じことを言うわけだが、その後のコメントが面白い。

「あら、固太りだわねー(娘は足がすごく太い)。母乳?母乳がいちばんよねー」

母乳かどうかを聞いてくる女性はほぼ全員60代以上(みかけ)。

なぜ彼女らがそんなに母乳かどうかを聞きたがるのか、といえば、それは彼女らが粉ミルク至上主義時代に子育てをしたからである。1970年代前半生まれのわたしの母、あるいは夫の母、そのへんの人たちはみんな競って粉ミルクで子育てをした。母乳指導なんかする病院はほとんどなかったし、母乳よりもむしろ粉ミルクのほうがいい、とか思っていた人も少なくなかったようだ。

しかし彼女らが現在もそう思っているかと言うとそうでもないらしい。自然志向の世の中の流れなどを見て考えが変わったのか。いやほんとうは母乳で育てたかったのかもしれない。なぜそう思うかといえば、そんな60代女性のもっと上の世代、70~80代のおばーちゃんは必ず上記に加えて「乳の出がいいかどうか」を聞いてくるのである。彼女らは60代女性の母あるいは姑にあたる世代である。きっと自分の娘や嫁が粉ミルクで子育てするのを苦々しく思い、あれこれ口出ししていたのであろう。そして現在60代の女性たちはそれに反発していたりもしたのだろう。

「まあ、裸足なのね。靴下穿かせないと寒いでしょう」

5月くらいに外で見かけた靴下ばきの赤ん坊は、ほぼ100%、母親のほかにばーさんがくっついていた。

夫の母も、新生児むけの靴下売り場が小さくなっているのにとても驚いていた。

夫の従姉妹と話した時、やはり彼女らもこの「靴下問題」で母親ともめたと言っていた。彼女らはそれぞれ40代前半、30代後半である。ということは現在50歳前後あたりが靴下積極派と消極派の境目かもしれない。

「今の人はみんなベビーカーなのよね。わたしのころはみんなおんぶだったわよ。でもねアナタ、おんぶが一番いいのよ~」

これを言った人はひとりだけなのだが、なんとなく、ばーさん年代の人はみなそう思っているフシが感じられる。「おんぶが一番」と言った人が何人もいたからだ。

しかし、少なくとも現在60代の人が母親をリアルタイムでやっていたころにはベビーカー(乳母車!)がすでにあって、けっこう活用もされていたらしいのだ。意地の悪い言い方をすると、「ベビーカー買えなくておんぶだっただけじゃん、アンタ」とも言える。

いやもちろん母子が密着するおんぶが子どもの情緒安定に役立つとかいうのは知ってますけどもね。自分もよくおんぶしますけどね。

ちなみにヨーロッパでおんぶしていると、「危ないから止めなさい。抱っこにしなさい」とむこうのばーさんに注意されるという話をどこかのブログで読んだ。バランス崩して後ろにひっくり返る可能性があるから危ないといわれるそーです。

このほかにも紙おむつに関する感慨(「今は紙おむつだからラクでいいわよねえ」)やベビーフード批判(「今はみんな買ってきちゃうんでしょう??(←もちろんこっちの状況を聞く前の発言)」)などもあるが、まあ大概のばーさんコメントは、自分の経験との引き比べなので「ええ、まあ」と聞き流すことにしている。

しかし聞き流せない発言もある。

「ぜひこの調子でどんどん子どもを生んで、少子化対策に貢献してくださいよ」

60代くらいと思われる男性の発言。

おまえがやれ。でなきゃ今すぐ死ね。

ぐらい思った。

なぜ死ねと思ったかと言うと、年金問題対策に貢献していただくためです。こんなやつの年金のためにわが娘が将来汗水たらして働くのはかわいそうだ。

そう、マクロな国全体のシステムにかかわる話を、個人の生き方の話に短絡的に結びつけるとこーなってしまうのだよ。

でもおっさんってこの手の話が好きだよなあ。

さて、このエントリをだいたい書いたところで、非常に共感するブログをみつけた。

kakuさんのニッポンを生きる!少子高齢化社会を直球勝負で生きるオンナの主張

kakuさんによると

少子社会とは:

子育て・教育をリクツで、ロンリで、テツガクで、コトバで、ドウトクで捉えて語られる、コドモと言う存在に身近で接している人が少ない社会

なのである。

だそうだ。

そして、

現在育児真っ只中、の親たちにとって、忘れてはいけないことは、彼らは子育てに対する己の意見に責任を持つ必要が無い、と言うことだ。

と。

まったくであります。

実際、夫の父母はいつもいつもわたしらが子連れで滞在しているのでほとんど一緒に子育てしてもらってる状態だが、意外とヘンなことを押し付けたりしない。むしろ、「自分の子どもの時には気がつかなかったけど、こういうこともあるんだねえ」などと、新たな発見を楽しんでいるように見える。そして、しごくまっとうな意見を言うことが多い。

うむ、今日道端で会うじーさんばーさんが、できるだけ子どもの近くにいる人であるように。

なお、じーさんばーさん以外にも余計なことを言う人がいる件については以下のエントリとそれについたコメントがまったくよくあらわしております。

小児科Dr.TERUのブツブツ診察室:赤ちゃんを起こしてまでミルクを飲ますのか?

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2006/12/21

「生かさず殺さず」ですか?

1ヶ月くらい前にこのエントリで、「今年はノロウイルスが流行ってると複数の小児科の医師がブログで証言している」とか書いたが、あっという間に毎日毎日報道されるほどの大流行となってしまった。

幸いにして、自分も家族も、また知る限り会社の同僚や友人も、やられたという話をあまり聞かない(いやわたしの実家なんか魚屋だから、ノロウイルスにやられたなんてことになったら営業停止ものなんだけど)。

小さい子供のいる友人は家族全滅とか言っていたので、身の回りにノロウイルスにやられる人が少ないというのはやっぱり、いかに自分の環境が「子供と無縁」なのかと思う。逆に、満員通勤電車に毎日乗っている人たちがやられないというのは、インフルエンザなんかとは伝染りかたが違う病気なんだな、という感じがする。

さて、このノロウイルスだが、時々ブログにお邪魔している小児科医クーデルムーデル先生からいただいたコメントによると重篤になるひとが少なく、動物実験のできない(動物に感染しない)ウイルスなので研究対象にならなかったとのこと。なるほど、インフルエンザと比べても、とても辛いという話はあってもこれが原因で人が死んだという報道がない。

昔読んだ病原体はどう生きているか (益田昭吾著 ちくま新書)とかによると、ある種の生き物に特化して寄生している病原体は、その生き物が死に絶えると自分も子孫を残せないので困ってしまう。宿主が死ぬ前にどうにかしてほかの宿主にたどり着かねばならない。そこでたとえばコレラ菌は強烈な下痢を起こして(それ自体彼らにとっては栄養源だが)それに乗って外界へ出て行く。しかし一番ラクなのは、宿主が死なずに歩き回って病原体を撒き散らしてくれることだ。こうして、特定の生き物との付き合いが長い病原体はだんだん弱毒化して常在菌になっていくという。逆に、本来の宿主でない生き物、または本来住み着くべきでない身体の部分にいってしまった病原体は、もともとはありえないような重篤な症状をもたらすことが多いという。また、破傷風菌などは土に棲むのがもともとなので、生き物に取り付いた場合はそいつが「土に還る=死に絶える」ことがもっとも望ましいため、恐ろしい病原体となる。

というわけでノロウイルスだが、残念ながら上記の通りこいつについては研究が進んでいないとのことで、どういう感染環を本来持っているのかよくわからない。

インフルエンザウイルスなんかは、中国大陸のブタとニワトリと人間が密接に暮らしているようなところで進化しているらしいが、このノロウイルスもたとえば、日本近海のどっかの海の二枚貝のなかで増殖してそれが人間に来て…、とかそういう感じなんだろうか。O-157みたいにやっかいな変異をしたりしなければいいと思う。

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2006/12/15

ああ地元

道内市町村05年度決算 歳入6年連続減 実質収支の赤字団体は小樽、留萌、夕張

リンク先のブログは地域医療・自治体病院の経営をテーマにしている先生のものなので、「このような財政状況なのに200億円以上のお金をかけて新しい病院を作ろうとしている」小樽市について言及されている。

小樽もひどい話だなと思ったがやはりここは自分の地元が気になったので、基のデータを見てみることにした。このデータを発表しているのは北海道で、市町村課のページから閲覧することができる。「北海道市町村の決算の概要について」という項目がそれだ。

なにしろ自慢ではないがわたしの地元は20年前にはあの夕張市と毎年毎年人口減少率全国ワースト1を競い合い、「もうすぐ20万人」と聞いていた人口が今では10万人を切ってしまった、元「鉄の街」現「焼き鳥の街(「ボルタの街」「クジラの街」でも可)」。去年あたりから殿様である某巨大製鉄企業の業績好調のため税収も増えたとは聞いてたけど、物心ついたらもうなべ底不況だった世代としてはにわかに喜びがたいわけで。

ということでまず見たのが市町村の財政状況(平成17年度決算)(Excelファイル)。数字の見方はコチラ

「財政力指数」が意外とよい(札幌市並)なのに驚く。経常収支比率、公債費負担比率なども(道内平均よりは)よさげ。巨大製鉄企業様さまですな。

ちなみに道内でもっとも財政力指数が高いのはあの原発村。ご近所町村とは桁違い。次も発電所がらみでカネモチらしいここ。それに続くのは国内最強航空旅客路線をもつ空港があるここここ(ただし、財政力指数が高い理由は空港のおかげというわけでもなさそう…よくわからず)。

北海道市町村財政比較分析表というものもあった。こちらは市町村ごとにいくつかの指標について、財政力または財政規模の類似した団体(北海道以外の団体を含む。)との比較・分析を一覧表にまとめたものだ。

これによるとわたしの地元は「財政力指数:大手企業等による法人税割の増収はあるものの、生活保護費など扶助費が多額なことや高齢化率が高いことなどにより、類似団体の平均を下回っている」であり、「人口1人当たりの地方債現在高:建設事業の厳選による起債発行の抑制に努めているが、人口減少が著しいため類似団体の平均を上回っている」であり、「給与水準の適正度:本市では早くから国公準拠を基本とした給与水準の適正化に努めてきており、ラスパイレス指数は類似団体の中でも低い水準にある」ということだった。

なんつーか……、閉山しなかった夕張って感じ……。

なんとかがんがってもらいたいんだけど、それは遠くに離れたものが言うべきではないのかな。

遠くにいながらでも手助けするすべがあるといいんだけど。

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2006/12/11

インフルエンザ予防接種その後

というわけで迷っていた予防接種の件、結局行ってきた。

近所の「内科・小児科」を掲げている開業医に行ったら、1時間待たされた挙句いきなり断られて驚く。

「産婦人科がOKと言っても内科としてはダメです」とか言われて、わざわざワクチンの添付説明書を渡される。そんなら問診表にでっかく「うちは妊婦不可」って書いとけ、ばかやろー。

なんか釈然としなかったので家に帰ってからもイライラしてたら、次の日の朝その医院から電話がきた。

「その後いろいろ調べたら問題ないことがわかりました。よろしければおいでください」

だって。

いろいろっつうのはこのへんでも見たのかな~と思いながら再度出かける。

「きのうはどうもすみませんでした」「いえいえわざわざご連絡いただきまして恐縮です」「大丈夫ならあんな書き方(添付説明書のことだろう)しなきゃいいと思うんですけどね、すいませんね」

製薬会社に問い合わせたのかなあ。

あとは普通に体温測定、聴診、注射、その後30分経過観察、で終了。現在に至るも特に問題なし。年末に再度接種する(ブースター効果とかいうやつ)。

調べて、連絡くれるという開業医さんのフットワークにちょっと感動した。子供の「かかりつけ」になってもらおうか。

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2006/12/04

デブはロクなことがないという話

というわけで近頃お医者さん関係のブログやサイトばかり見ているわけだが。

今回のは元検弁護士のつぶやき:昭和大学藤が丘病院腹腔鏡手術死亡事故というエントリで、管理人さんは法曹の方だが医療訴訟関係のエントリが多くお医者さんのコメントも多い。

一般人として読んでいるとまあ、いろんな感想を持ったりするわけだけどそれは別の機会にして、このエントリでたぶんお医者さんと思われる人からの興味深いコメントが。

教科書的に肥満患者の方が腹腔鏡手術が困難であることは記述されています。
ただし適応については術者の技量に依存しますが。
開放手術も含め肥満患者に手術するときは全体に脂肪が多くて
手術もやりにくいですし、術後の合併症も多いです。
料金に肥満割増料金をつけてほしいくらいですよ(笑)。

肥満の患者さんは,麻酔も手術も大変です.内視鏡手術だけでなく開腹術でも非常に苦労します.脂肪だらけでメスは切れにくくなる,視野は狭く操作も大変...
麻酔にしてもマスク換気も重たい,気管挿管して人工呼吸してもすぐに無気肺ができる.硬膜外麻酔や脊椎麻酔は棘突起も触れず背中の正中も判らない.本当に割り増し料金を頂かないと,割りに合わないです.
つまり,肥満だから内視鏡手術を避け開腹術を選択するというのは適切とは言えないと思います.どちらも大変です.

これで思い出したのだが、以前別のところで産婦人科のお医者さんが、「ものすごい太った、自己管理のできていない妊婦が突然お産にやってきた。産道が脂肪でうんと狭くなっていて、赤ちゃんの様子もまるでわからず難儀した」とグチっていた。

つまりデブであるということは、糖尿病だのもてないだのというリスクのみならず、余計なところで外科系のお医者さんを緊張させ、処置における手違いなどの潜在リスクをも高めてしまうのである!

このへんまで含めてデブの生涯リスクとか考えて、保険を作ったらどうなるんだろうなあ。

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